南通の朝食があるホテル

南通の観光情報

南通の基本情報

気候

江蘇省にある南通市は長江（揚子江）が海に接する北側の三角州に位置し、亜熱帯モンスーン気候に属します。年間を通して気温はマイナス1度から33度まで変化し、夏季は湿度が高く、冬季は厳しい寒さになります。暑い時期は6月初旬から9月半ばまでの約4か月間で、日中の平均最高気温は28度前後です。もっとも暑いのは7月下旬で、平均最高気温が30度を超え、平均最低気温が26度ほどにもなります。冬の寒い時季は12月初旬から3月初旬までで、日中の平均最高気温が12度に満たない日が続きます。もっとも寒くなるのは1月中旬で、平均最低気温がマイナス1度、平均最高気温が7度となっています。雨期は6月初旬から9月初旬までの約4か月間続き、降水確率が30％を超える日が多くなります。湿度は5月下旬から10月上旬までの間が比較的高く、7月下旬にピークを迎えます。

以上の観点から、南通の観光に適したシーズンは、雨期や寒くなる時季を避けた9月上旬から10月中旬までと考えてよいでしょう。この時季は体感気温が18～27度で、屋外でも過ごしやすい季節です。また、海やプールでのサマーアクティビティを予定されている場合は、体感気温が24～32度になる7月下旬から9月中旬までが適しています。特に暑さのピークを過ぎた8月後半あたりがベストシーズンといえるかもしれません。

街の様子

南通市は中国東部の海岸線と長江の下流に挟まれた場所に位置し、長江にかかる蘇通長江公路大橋によって常熟市と結ばれています。長江の対岸にある上海市からは高速バスに乗っておよそ2時間で着き、近年は日本企業の進出も目覚ましい地域です。特に市内中心部にある崇川区の青年東路界隈には日本料理店やカラオケ店などが集まり、 日本人コミュニティーが形成されつつあります。同じく市内中心部の人民中路には、地方都市としては珍しい巨大規模の地下街が広がり、アパレルショップなどで買い物をする人々で賑わいます。

また街中にある濠河風景区は、国家5A級の観光風景区に指定されています。このエリアは歩道と車道が分かれていて歩きやすく、さらにウッドデッキで繋がる埠頭の先には江南水郷の絶景を望むことができます 。南通は、中国の近代化された発展都市らしく快適に整備されている一方で、清朝時代から続く織物と藍染めの伝統文化もあり、古くからの街並みが残されているのも特徴です。　

交通情報(アクセス)

南通市内から約18kmの場所に位置する南通興東空港は北京や広州、深圳、成都など国内十数都市と繋がっています。また上海からは蘇通長江公路大橋を通過する高速バスでアクセスできるほか、橋が完成する前は上海と南通間のフェリーも利用されていました。大橋の完成によって上海からのアクセス時間が大幅に短縮され、片道約2時間で到着します。南通から上海行のバスに乗る場合は南通文峰電器広場で、上海から南通行のバスは上海旅游集散中心での乗車となります。南通―上海間の高速バスは朝7時から午後1時半までの5本が毎日運行、運賃は往復で920円ほどです。1週間のオープンチケットになっていて、帰る日を自由に選べます。長距離バスは、上海のほかにも福建省や河南省など省外へ移動できるのが58路線、南京や徐州など江蘇省内の他都市と繋がるのが15路線あります。

南通市内での移動も、南通公交と飛鶴公交というバス会社2社の26ある路線バスが中心となっており、上海と共通の交通ICカードが使用できます。街中には流しのタクシーもありますがつかまりにくく、スマホのアプリで配車が頼める滴滴出行というサービスを現地の人たちは利用しています。

南通の観光情報グルメ

有名な食べ物

食材としては淡水魚や海産物が多く、如東県に属する南通の海鮮料理は如東海鮮とも呼ばれています。代表的な料理には松鼠桂魚（ソンシューグイユー/けつぎょの甘酢あんかけ）や大煮乾絲（ダージューガンスー/細切り豆腐のうま煮）があります。松鼠桂魚は、中国でポピュラーな桂魚（けつぎょ）というスズキ目の魚に切れ目を入れて丸揚げし、甘酢あんをかけたものです。切れ込みを入れた魚の表面が油で揚げることでハリセンボンの針のように立ち、赤い甘酢あんと相まって見た目にも華やかな料理に仕上がります。赤い甘酢あんはトウガラシの辛さがなく、老若男女を問わず好まれる一品です。またアヒルやガチョウもポピュラーな食材で、鴨包魚翅（ヤーバオユーチー/あひるのフカヒレ包み蒸し）などがあります。

特有の食べ物情報

南通市は黄海からも長江からも近く、川と海の幸が豊富です。特に黄海の河口付近でとれるハマグリは、南通の有名な特産物の一つです。天下第一鮮といわれる南通ハマグリは、かつては朝廷への献上品として扱われていました 。調理法はバラエティーに富んでおり、手早く炒める（爆炒）、スープ煮込みにする（煨湯）、焼きものにする（焼烤）、生のままソースで和える（生熗）などの方法で楽しむことができます。市内では鉄板焼きにしたものや、お好み焼きなどにして売られているのを見かけるかもしれません。同じく近海でとれるアサリもポピュラーな食材で、黄ニラとアサリをスープ仕立てにした韮黄文蛤（ジウフアンウェングー）などがあります。その他の南東名産の海産物には太刀魚があり、塩焼きにピッタリな脂の乗り具合です。

南通の観光スポット

有名な観光地情報

南通の観光スポットとして最も有名な場所は市内の路線バスで行ける狼山で、最寄りのバス停からは徒歩10分ほどで狼山の入り口に到着します。山の頂に儒教の寺があり、山の敷地内は花壇や植物などの整備が行き届いています。山頂へはロープウェイや階段で登ることができ、展望台からは長江や南通の街並みが一望できます。登山途中には、願い事の短冊が大量に結びつけられた有名な木があります。短冊は赤い布地に金の文字で願い事が刺繍されているため、赤と金の布が隙間なく木に結び付けられている様は迫力があります。

また、南通濠河観光区も南通市内にある名所として人気のスポットです。南通老城区を流れている濠河はヒョウタンのような形の堀になっていて、古代城堀として保存されています。周辺一帯は、唐時代からある古刹の天寧寺や南通古城壁として唯一残された北極閣、南通博物苑などがあつまる観光地として最上級ランクの5Aがつけられています。南通濠河の南側にある繁華街、南大街には南通市内のランドマークにもなっている巨大な時計台があり、待ち合わせスポットとして多くの人が集まっていて、夜になるとライトアップもされます。

そのほかにも南通では伝統的な藍染め技術が伝えられており、藍印花布博物館では藍染めの体験をすることもできます。藍印花布は1000年近く前の南宋の時代に始まり、生まれた赤子のおくるみや、結婚するカップルが使う刺繍入りの布団カバーなど、祭事に贈られる品として地元の人たちの生活に密着しています。吉事や幸福、長寿などをテーマにデザインされたものが多く、ハンカチなどの日用品や装飾品として使われてきました。藍印花布は世界無形文化遺産への登録準備も進められている、注目の伝統工芸です。ここでの藍染め体験は良い旅の思い出になることでしょう。

観光地を巡る際に必要な費用の相場

狼山への入場料は1,100円あまり、南通濠河観光区は入場無料のオープンなスペースです。博物館の入場料は公表されていませんが、およそ800～1,100円あたりかと思われます。バスの運賃は16～32円ほど、タクシーは初乗りで95～127円ほどかかります。

南通のホテル事情

南通のホテル料金の相場

他の観光エリアと比較して高いのか？安いのか？

南通市とは蘇通長江公路大橋で繋がる蘇州市の3つ星ホテルの宿泊料金相場は1泊3,000～6,800円、4つ星ホテルは同じく5,000～9,000円前後となっています。同じ江蘇省の無錫市は3つ星ホテルが１泊2,500～4,500円、４つ星ホテルは4,500～7,000円が相場です。南通のホテル料金の相場は蘇州より安く、無錫とほぼ同等か若干高いといえます。

相場の料金

南通市の３つ星ホテル料金相場は2,500～5,000円、４つ星ホテルは4,000～7,000円と考えてよいでしょう。

おすすめのホテル

人気のホテル

・ナントン ウェンフン ホテル

市内中心部に位置する南通濠河観光区の堀の近くにあり、抜群の立地を誇ります。ホテルには屋外プールやテニスコート、フィットネス施設が付設され、家族旅行や南通滞在中に運動をしたい忙しいビジネスマンにもおすすめです。

・南通 銀座 ガーデン ホテル

清潔感のある客室と良質のサービス。市内中心部にありながらコストパフォーマンスの高いホテルです。バイキング形式の朝食も種類が豊富で好評を博しています。

・ションホーフイ クラブ

中国珠算博物館から近い、濠河の外堀にあるホテルです。観光にもショッピングにも便利な立地で、敷地内の散策も楽しめます。部屋はゆったりとしていて雰囲気があります。

空港近くのホテル

・コスミック シャンチン インターナショナル ホテル

南通興東国際空港まで約14km、南通市内中心部まで24kmほどの位置にあり、空港送迎サービスも利用できます。また、ビジネスセンターやレストランがあり快適に過ごせます。

・ベイシャン ホテル

空港から約13km、南通駅から24kmのところに位置し、空港送迎や駅送迎のサービスも行っています。多言語対応スタッフが常駐しているため、中国語がわからなくても安心して宿泊できるホテルです。

・北山 ビジネス ホテル

室内無料Wi-Fi完備のビジネスホテルで、空港から約13kmの距離にあります。交通の便が良い場所にありますが、空港送迎や駅送迎のサービスも利用できます。客室内は広々としていてコストパフォーマンスの高さが魅力です。

※上記情報は予告なく変更されることがありますのでご注意ください。また、記載した金額は変動する可能性がありますので、目安としてご参考ください。