プノンペン の天気(気候)&旅行シーズン
プノンペンは北緯11°に位置する、カンボジアの首都です。日本のように四季はなく、昼間の気温は年中30℃程度まで上昇し、年間の平均気温は27.6℃。いわゆる、常夏の熱帯モンスーン気候です。季節は雨季と乾季に大きく分かれており、雨季は6月から10月ごろ、乾季は11月~5月ごろとなります。
旅行のベストシーズンは乾季とされています。なかでも、11月から2月は特に雨が少ないので比較的過ごしやすいでしょう。11月には、乾季の到来を祝うカンボジアの一大イベント、ウォーターフェスティバルが開催されます。乾季は朝晩に肌寒さを感じることもありますが、太陽の日差しは強いので、サングラスや帽子、日焼け止めなど対策が必要です。
4月はクメール暦での正月にあたり、街中が最も盛り上がるシーズンです。5月から8月は、日が長くなる季節なので、一日中たっぷりプノンペンを堪能することができます。9月から10月頃は、年間で最も雨量が多くなる季節です。観光としてはオフシーズンといえるでしょう。
プノンペン周辺の空港
プノンペン国際空港は、首都・プノンペン中心部から約10kmの場所に位置しています。カンボジア最大の空港で、同国の空の玄関口です。近年は、日本からの直行便も運航しています。同じターミナル内に国内線と国際線があり、到着ロビーは1階にあります。
空港から市内までの移動手段には、バス、電車、タクシー、トゥクトゥクなどがあります。
直通バス「エアポートエクスプレスバス」の運行時間は9時から17時50分までで、所要時間は30~50分ほど。運賃は5ドル(約543円)です。
ロイヤルレイルウェイは、空港と市内とを結ぶ直通電車です。所要時間はおよそ30分で、運賃は2.50ドル(約271円)とエアポートエクスプレスバスの半額です。
タクシー乗り場は、到着ロビーを出てすぐの場所にあります。市内まで移動する場合、所要時間は20~25分で、運賃は一律15ドル(約1,630円)です。
トゥクトゥクは、東南アジアでよく見られる三輪タクシーで、1台に2人から4人の乗車が可能です。中心部のセントラルマーケットまでは1人当たり7ドル(約760円)が相場です。
最も安い移動手段は路線バスです。空港から市内までのバスは5時30分から20時30分までの間、10分から15分間隔で運行しています。所要時間は約45分で、運賃は1,500リエル(約41円)です。
電車以外の全てに共通することですが、渋滞が発生すると、移動時間が1時間を超えることも珍しくありません。
プノンペンの交通
プノンペン市内を観光する際の移動手段は、市バスのほか、タクシーやトゥクトゥクなどがあります。いずれの移動手段も、運賃の支払いは基本的に現金です。
最もポピュラーなのは、バイクタクシー、タクシー、トゥクトゥクでしょう。料金は、すべて交渉制となります。メーター制のタクシーもありますが、台数は限られるのが現状です。交渉に慣れていない方は、ホテルなどで相場を確認しましょう。また、バイクは事故が多いので、利用の際は注意が必要です。
市内を走行するバスは近年増えてきており、2019年9月までに13路線になりました。運賃は乗車距離にかかわらず1,500リエル(約41円)です。
また、近年は配車アプリの普及がかなり進んでいて、「Grab」や「Pass App」といった配車アプリを利用すれば、走行距離に応じて料金を支払う仕組みなので、交渉が必要ありません。
そのほかには、シクロと呼ばれる人力車もあります。市内を眺めながらゆっくり移動したい方におすすめです。
プノンペンへのアクセス
東京からプノンペンまでは、成田空港発で全日空のみが直行便を運航しています。所要時間は6時間30分で、往復航空券の料金は72,080円です。
プノンペンへは、直行便は少なくても、アジア各国を経由する便は豊富です。羽田発では中国国際航空、フィリピン航空、ベトナム航空、アシアナ航空、大韓航空などの便があります。所要時間は最短でも9時間20分ほどで、往復チケットの価格は、41,670円~となっています。成田空港発では、タイ国際航空、アシアナ航空、中国東方航空、中国南方航空、大韓航空、シンガポール航空、ベトナム航空などの便があります。所要時間は最短でも9時間45分ほどかかり、往復チケットの価格は36,750円~となっています。
大阪の関西国際空港からは、中国南方航空、中国国際航空、マレーシア航空、アシアナ航空などが運航しています。所要時間は最短で7時間30分ほどかかり、往復チケットは32,360円~となっています。
プノンペンの物価
プノンペンの現地通貨は、米ドルとリエルです。為替レートは、それぞれ1ドル=108.86円、1リエル=0.027円です(2020年3月19日現在)。現地では1ドル=4,000リエル(店により4,100リエル)で換算することが一般的です。リエルの紙幣は10万リエルが最大ですが、現地で高額紙幣を見かけることはほとんどありません。
旅行者は、米ドルを使うシーンが多くなります。また、米ドルで支払った場合、1ドル以下のおつりはリエルで返ってきます。
物価は日本より安く感じられるでしょう。ミネラルウォーターは1本0.5ドル(54円)、屋台で提供される食事は4,000~6,000リエル(約107~160円)ほどです。
ツアーの料金は、時期や内容によって異なりますが、2泊4日の平均的なツアーの場合は39,800円から155,000円ほどです。
プノンペンのホテルの相場ホテルランクごとの相場
ホテルランク | 相場 |
プノンペンのホテルは、立地や客室のクラス、泊まる時期によって料金が変動します。平均的なプノンペンのホテル(3つ星から4つ星)の価格帯は、1部屋1泊2,526~3,620円です。
プノンペンの宿泊エリアとして最も人気を集めるダウンペン区(リバーサイド)の場合、ホテルの相場は2,244円から26,407円となっています。このエリアには寺院やマーケットなどの観光スポットやナイトライフスポットがあり、多くの外国人観光客が集まります。
チャムカーモン区は近年開発が進んだ新しいホテルの多いエリアです。このエリアの相場は1泊3,148~26,472円です。
多くの観光客が訪れる11月から12月のホテルの相場は、10,021~11,858円ほどです。ハイシーズンの客室は早期に埋まる可能性がありますので、予定が決まったら、早めの予約をおすすめします。
5つ星 | 5,812円〜25,481円 |
4つ星 | 3,301円~4,929円 |
3つ星 | 2,356円~2,697円 |
2つ星 | 1,767円~1,937円 |
プノンペンのホテル事情
プノンペンの治安は?
プノンペンの治安は、日本ほど高水準ではありません。ひったくりがしばしば発生し、過去には日本人が強盗事件に巻き込まれたこともあります。スリや置き引きといった犯罪も多い傾向です。外出するときには、極力荷物や貴重品を持たないようにしましょう。また、現金は少額で持ち歩く、スマートフォンを街中で操作しない、といった工夫も必要です。特に日本人は、犯罪者から目を付けられやすいということを覚えておく必要があります。
プノンペンの通信環境は?
プノンペンの通信環境は、比較的安定しています。2002 年にデータ通信市場が自由化されており、通信規制はありません。インターネットの普及率も2018年には75%に達しており、カフェやレストラン、ホテルなどのほとんどでフリーWi-Fiが提供されています。
カンボジアの通信会社であるCellcard、Metfone、Smartは、プリペイド式のSIMカードを販売しています。SIMフリーのスマートフォンをお持ちの方は、購入を検討してもいいでしょう。プノンペン国際空港の到着ターミナル向かいに各社の販売ブースがあるほか、街中でも購入可能です。
日本人におすすめホテル
おすすめ高級ホテル
「Rosewood Phnom Penh」は、中心部のダウンペン区にある高さ188mの高層ホテル。メコン川を見渡せるこのホテルは、高級感のある客室やプノンペンの夜景を楽しめるスカイバーを備えており、多くの観光客に親しまれています。スパやプールなど、旅の疲れを癒す施設も充実しています。
「ラッフルズ ホテル ル ロイヤル」は、ダウンペン区にある1887年開業の歴史ある高級ホテルです。フランスによる植民地時代の名残がうかがえるクラシカルな外観は、他のホテルとは一線を画す風格を感じさせます。広大な庭園、スパやプールのほか、ラッフルズならではのきめ細かいサービスが宿泊客を魅了して止みません。
「ソフィテル プノンペン プーキートラー」は2007年に開業した比較的新しい5つ星ホテルです。客室はコーヒー・紅茶メーカー、キッチンと食器棚を完備しており、ビジネスマンも利用しやすくなっています。
おすすめ格安ホテル
プノンペンの中でも、特に中心部に近い格安ホテルを3軒ご紹介します。「ホームランド ゲストハウス」は、1泊1,000円台で宿泊できる2つ星ホテルです。市内中心部のセントラルマーケットまでは2.4kmほどと好立地。客室数は30です。
「スラ ブティック ホステル」は、セントラルマーケットから約700mの場所にある2つ星ホテル。宿泊料は1泊数百円~と格安です。
「ザ ハッピー ハウス ゾーン」は、2010年に開業した2つ星ホテル。セントラルマーケットから850mほどの距離でリバーサイドにも近く、1泊1,400円ほどで宿泊できます。客室数は5で、こぢんまりとしたアットホームな雰囲気が魅力です。
プノンペンの観光情報グルメ
プノンペンのおすすめ観光スポット
1975年から1979年まで、カンボジアはポル・ポト政権下にありました。その時代の凄惨な歴史を伝える場所が、「トゥールスレン博物館」と「キリングフィールド」です。博物館は、約2万人の政治犯が収容されていた元の収容所(S21)で、政治犯のほとんどが、その後キリングフィールドで処刑されました。博物館は市中心部にありますが、キリングフィールドは、プノンペンから南西へ15kmほどに位置するチュンエクという村にあります。トゥクトゥクやタクシーでの移動がおすすめです。
「王宮」は、プノンペン最大の観光スポットです。ノロドム・シハモニ国王が暮らし、即位式などの重要行事を行う場でもあります。隣接するシルバーパゴダも見学可能で、無数の銀製タイルが敷き詰められた内部は圧巻。観光地でもあるセントラルマーケットからのアクセスもよく、車で5分ほどです。
王宮からほど近い「セントラルマーケット」は、1930年代に建てられました。中央にドームを持つアール・デコ調が特徴で、マーケット内部や周辺には観光客向けの土産物店が軒を連ねています。
街を守る護国寺院とされているのが、「ワット・プノン」です。きらびやかな寺院で、ラッフルズやローズウッドなどの高級ホテルからも徒歩圏内です。
プノンペンの人気グルメ
「ロックラック」は、角切りにした牛肉を甘辛く炒めた料理で、カンボジア人のソウルフードです。通常はご飯や目玉焼きとセットになっています。
「クイティウ」は朝食の定番として知られる麺料理。豚足や魚介、野菜などで出汁をとった澄んだスープを麺にかけて食べます。トッピングも選べるので、毎日食べても飽きません。
「ソムロームチュークルウン」は、さまざまなスパイスを調合して作る「クルウン」というペーストを使ったスープ。カンボジア家庭料理の定番です。ご飯にスープをしみこませるようにしていただきます。
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とても良い
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