パイリン スコータイ ホテル(Pailyn Sukhothai)

スコータイ市街地から西に凡そ10KMの国道12号線上（スコータイ歴史公園の手前）にある老舗の4階建てホテル。過去に秋篠宮殿下をはじめ明仁親王・美智子妃夫妻といった日本の皇族方が宿泊したという由緒正しいホテルであり、スコータイ市内では群を抜いた格式を漂わせる斬新な外観が特徴。開館から既に30年近い歳月が流れ館内の老朽化が否応なく進行しているものの、中庭のプールを取り囲むコロニアル様式風の客室棟のデザインと神殿を彷彿とさせるロビー周りの意匠、北部タイ産出の木材や籐製の家具をふんだんに用いたタイ伝統家屋を彷彿とさせる客室内装などに老舗の高級ホテルならではの佇まいを垣間見ることが出来る。しかしながら、創業時からの館内設備の維持・更新、また従業員サービスというホテル経営の根幹をなすソフト・ハードの両面において既に欠落してしまっており過去の名声も凋落していると見做さざるを得ない。（因みに、チェックイン・アウト時ともに受付スタッフが不在であった！）当ホテル・グループはピサヌローク市内の旧市街エリアが発祥で元はピサヌローク市内屈指の高級ホテルとして日本からの団体ツアー客御用達的な位置付けであったのだが、経営者の関心がホテル運営になく過去の名声に胡座をかいた悪しき顛末として記憶されるべきであろう。